レーシックで老眼治療

老眼もレーシックで治療できるようになりました。老眼を改善するレーシックは、近視や乱視を治療するレーシックとは違い、「プレスビーマックス・ハイブリッド」という特別な照射プログラムを使用します。プレスビーマックス・ハイブリッドは、シュウィンド社(ドイツ)が開発した8 次元アマリス1050RS に搭載されている老眼治療プログラムです。手術の方法は、通常のレーシックと変わりませんので、片眼5 分程度の時間で老眼を治療することができます。

プレスビーマックス・ハイブリッド

プレスビーマックス・ハイブリッドは、老眼の治療に対応したレーシックプログラムになります。フジテレビ系のテレビ番組で紹介されたことで、ご存知の人も多いと思います。一般的なレーシック手術は、近視や乱視を治療しますが、40 歳以降になると老眼が始まると言われていますので、この年代の方は注意が必要です。老眼は、ピント調節の役割をしている水晶体の柔軟性が失われてくることが原因で発生しますが、初期症状としては「手元の見えづらさ」から自覚することが一般的です。しかし、近視の人は、遠くが見えづらく、近くが見えやすい目になっているため、老眼を自覚する自覚する時期が遅くなる傾向があるからです。これを「近視の利点」とも言います。ただ、老眼の自覚がなくても、目の中では老眼が始まっているため、単純に近視を治してしまうと近視の利点が失われて、今まで自覚していなかった老眼を自覚してしまうという訳です。せっかく視力回復手術を受けたのに、老眼で見えづらくなってしまっては意味がありません。
そこで、効果を発揮するのが遠近両用レーシック「プレスビーマックス・ハイブリッド」になります。

プレスビーマックス・ハイブリッドの仕組

プレスビーマックス・ハイブリッドと従来のレーシックとは違いは、近方、中間、遠方が見えるように角膜をデザインできる照射プログラムにあります。一般的なレーシック手術で近視を改善する場合は角膜の中心部を削って角膜のカーブを緩やかに整えます。逆に、遠視を改善する場合は角膜の周辺を削って角膜のカーブを強くしますが、プレスビーマックス・ハイブリッドは、角膜の位置によって見る距離を変えることができる特別な照射プログラムになります。近い距離は角膜の中心で、中間距離はその周辺で、遠くの距離は更にその周辺で物が見えるようにデザインします。非常に繊細なレーザー照射が可能にした老眼の治療法になりますが、このプレスビーマックス・ハイブリッドは「8 次元アマリス1050RS」に搭載された新しいテクノロジーです。

プレスビーマックス・ハイブリッドによる
レーザー照射のデザイン

リバーシブルモードを搭載

プレスビーマックス・ハイブリッドには、リバーシブルモードという機能が搭載されています。この機能は、手術後に何らかの問題が生じた時に、手術前の角膜形状に戻すことができる機能になります。削ってしまった角膜が元に戻るわけではありませんが、もともとの角膜形状に戻すことで、本来の見え方に近い状態に戻すことができるため、可逆性の特性を兼ね備えた照射プログラムだと言えます。

8 次元アイトラッキングシステム

8 次元アマリス1050RS には、手術中の目の動きを追いかけて正確な位置にレーザーを照射することができる8 次元アイトラッカーが搭載されています。老眼の改善に対応したプレスビーマックス・ハイブリッドにおいても、この8 次元アイトラッカーが目の動きを追いかけて照射してくれますので、精度の高い遠近両用レーシックを実現しています。

■8 次元アイトラッカー

8次元アマリス1050RS のアイトラッキングシステムは、縦、横、斜め、旋回、回転、上下動、微細な角度、瞳孔中心の動きといった8 つの動きに対応しています。これだけ優秀なアイトラッカーを開発したシュウィンド社の技術には脱帽ですが、レーシックを受ける患者の立場からは、安心に直結する機能だと思います。
ちなみに、アマリス1050RS は、その名の通り1 秒間に1050 発のレーザーを発射することができます。この超高速照射の1 発1 発を搭載されたアイトラッカーが追尾していますので、改めてとんでもない技術だと感心します。