ICLって知ってる？
ICL（眼内コンタクトレンズ）は、眼の中にレンズを挿入することで、近視や乱視を治療する視力回復手術です。最近、指原莉乃さんやダレノガレ明美さんなどが、自身のブログで手術を受けたことを紹介したことで、ICLへの注目度が高くなっています。興味のある方も多いと思いますので、最新のICLについて紹介していきます。
ICLについて
ICL（眼内コンタクトレンズ）は、眼の中にレンズを挿入することで、近視や乱視を治療する視力回復手術です。実際に手術で使用するレンズには種類があり、近視だけではなく、遠視、乱視、老眼も治療することができます。視力回復手術としてはレーシックが知られていますが、手術方法が違いますので、単純に比較することはできません。
昔は、レーシックが不適応と診断された方が受ける手術というイメージがありましたが、ICLは角膜を削らないため、質の高いクリアな視界が得られることが注目されています。
ICLの特徴
ICL（眼内コンタクトレンズ）の特徴としては、角膜を削らないで視力を回復することにあります。実際に手術で使用するレンズには色々な種類がありますが、角膜を削らないことで多くのメリットを得ることができます。
【見え方の質が良好である】
レーシックのように角膜を削る手術では、不正乱視が増加する可能性があります。不正乱視は、メガネやコンタクトレンズでは矯正できない微細な乱視になりますが、この不正乱視が増加すると見え方の質が低下します。
ICLは、角膜を削らないため不正乱視の増加が少なく、見え方の質が高いことが特徴です。
【可逆性の手術】
ICLは、眼内レンズを挿入して視力を改善しますが、何らかのトラブルが起こった時には、レンズを取り除くことで元の状態に戻すことができます。
【手術の適応範囲が広い】
レーシック手術では、角膜が薄い人や近視・乱視が強い人は手術が受けられないことがありますが、ICLは角膜を削らないため、角膜の厚さに影響されることがなく、適応範囲が広いことが特徴です。角膜の形状に問題がある人や円錐角膜と診断された人でも手術を受けられる可能性があります。
【日々のお手入れが不要】
コンタクトレンズは、日々の着け外しや定期的なお手入れが必要ですが、ICLは目の中にレンズを挿入するので、面倒なお手入れが必要ありません。
【ドライアイ症状の発生が少ない】
レーシック手術は、フラップを作成するので、一時的に角膜の知覚神経が遮断されてドライアイが起こることがあります。とは言っても、しばらくすれば知覚神経が元に戻るので一時的な症状になりますが、角膜を削らないICLはドライアイの発生が起こりにくい特徴があります。
手術で使用する眼内レンズについて
ICLには、いくつもの種類があります。まず、レンズを挿入する位置によって「前房型レンズ」と「後房型レンズ」に分類されます。
前房型レンズは、外から見て目の中にレンズが入っていることが解るため、最近では後房型レンズが多く使用されています。
この後房型レンズにも、発売されているメーカーによって種類があり、それぞれのレンズに特徴があります。解りやすく例えると、コンタクトレンズがJ&Jやシード、ボシュロムといった複数のメーカーから発売されているのと同じように、ICLもいくつかのメーカーから発売されているのです。メーカーの違いで手術の結果に影響はありませんが、それぞれのレンズに特性があるので、自分に合ったレンズを選択してください。
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ICLレンズ
（Sttar社：アメリカ） -
プレミアムICLレンズ
（EyeOL社：イギリス） -
アイクリルレンズ
（WEYEZER社：スイス）
プレミアムICLレンズを導入している施設
上記のように ICL には 3 つの種類がありますが、プレミアムICLレンズは2014年に発売が開始された新しいICLレンズになります。日本国内でも 2014年から先行発売の承認を得た施設から使用が開始されていますが、2020年頃から一般発売が開始されましたので、国内での導入施設が増えてきています。レンズの性能が改良されて登場したICLレンズになりますので、日本国内でも認知度が上がってきています。以下にプレミアムICLレンズとアイクリルレンズを導入している施設を紹介しますので参考にしてみてください。
プレミアムICLレンズ導入施設
品川近視クリニック（東京都千代田区）
新見眼科（兵庫県明石市）
レイ眼科（兵庫県神戸市）
アイケアクリニック（東京都中央区）
先進会眼科（東京）
ICLの相場
ICLは、健康保険が適用されない自費診療に区分されます。
このため、クリニックによって価格が違いますので、手術を受けるクリニックを選ぶ際のポイントにもなります。レーシックと比較するとICLのほうが高額になりますが、両目で約60万円前後が相場となっているようです。手術費用が高額である理由としては、目の中にレンズを挿入する眼内手術であることと、一部のメーカーによってブランド化が進められたたことが影響しているようです。レンズの種類によっは価格も違うようなので、正しい知識を身に着けて検討することをお勧めします。
ただ、外から入ってくる情報の80%以上を占めると言われる目に関わることなので、すっとコンタクトレンズを使い続ける費用を考えれば、高くはないかもしれません。
老眼も治療できるICL
ICLは、近視や乱視を治療するだけだと思われがちですが、実は老眼に対応した眼内レンズも登場しています。今のところ、老眼に対応できるのは、プレミアムICLレンズだけですが、目の老化現象を改善できるようになったことは、大きな進歩であると言えます。
一般的には、40歳を過ぎた頃から自覚すると言われている老眼ですが、レーシック手術でも治療が可能になっています。
ICLを検討している方へ
ICLは、快適な裸眼生活を手に入れるための選択肢のひとつです。レンズの種類、手術費用、手術を受けるクリニック、実際に手術を任せる執刀医など、手術を受ける上で検討することは沢山あります。
ここでは、ICLに関する基本的な情報を提供していますが、視力回復手術を検討している方に、是非参考にしていただければ嬉しい限りです。
